[Emi’s full moon papers 4月] マッサージと「腐らないお金」

料理人の方でも、家族のためのごはんを作る人と、

ほとんど作らない人がいるという。

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私はときどき、

家族や友人など大切な人たちにマッサージする時間を

必ず月に何度かはとるようにしている。

 

それは、体が辛そうだな、という単純な思いもあるが、

人の体に触れるというものすごく本能的でシンプルなことを

対価とか、理由とかなしに行わないと

お仕事でのマッサージも何かおかしくなってしまう気がするからだ。

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もちろん、お金をいただかなければ、続けていかれないし、

さらなる学びのために、お金は必要で、お客様がホッとするためのオイルやタオル、

技術向上のための学費は欲しいと素直に思う。

 

でもマッサージの時間は、数時間その方に全神経を集中し、

お一人のために真心で、最良の時間になるようにしたい。

いうなれば、お金を全く意識しないでいたい。

それば純粋であればあるほど、私も幸せを感じるとてもありがたい時間。

 

逆にいうと、ここからブレて、

技術者から経営者モードになり、焦りから利潤を出そうとしてしまった時期は

マッサージが全く楽しくなくなってしまったのだ。

 

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「腐らないお金。」

 

『田舎のパン屋が見つけた腐る経済』という本を書いている渡邉格さんという方が、

本の中で「腐らないお金」という、本『モモ』で有名なミヒァエル・エンデの見方を紹介している。

 

資本主義の中で、コストを抑えたパンや、食材。添加物や農薬などにより腐らないものが、安くできればできるほど、

人の賃金は安くなり、人を安い人件費で働かせることへつながる。経営者はたくさん利益をうむ。

安い方がいいと考える消費者。さらに安く提供しようと価格が下がる。それが巡り巡って、人の首を絞める。

というマルクスの考えが書かれている。

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そして、自然の中で一番不自然なのは「腐らないお金。」

これをより多く膨らませようとするから、不自然なのだ。

 

「利潤を生まない」ということは、循環させるということ。

丁寧に作られた、日本古来からの技術の材料や、農家のものを使う。

作ったパンには真っ当な価格をつけることが、その生産者の方たちを支えることになり、

自分も良いパンを作り続けることができる。

 

 

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これはセラピストにも言える。

 

高級ホテルのスパなのに、賃金はコンビニ並み。

セラピストは疲れ、気はスカスカ。

スパセラピストの資質の中には『コスト管理』ということが含まれている。

技術職に似合わない不自然なほどの賃金は、ホテルを大きくすることのため?良いマッサージを提供するため?

 

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触れること、マッサージすることはただのリラックスだけではないと思う。

優しい手に触れたとき、どれだけ人は助けられるか。

子どもの頃を思い出すとたくさんの経験があるだろう。

 

お客様をリラックスさせることに最も大事なのは技術。

そして同時に、セラピストの体が元気で、良い気が流れていること。

真心がそこにあること。

 

商業化されていない、想いを乗せた手があること。

 

未熟者だけれど、私が思う「良いトリートメントで休息の時間を提供」するためのことは、

 

お客様の体にできる限り良い、セラピストも手が荒れない厳選した製品を使うこと。

手間暇かけて、オイルを煮ること。

技術を学び、向上し続けること。

そして、良いマッサージをし続けられるように、

セラピスト自身がしっかり休み、自分のメンテナンスをきちんと毎日すること。

人としても成長していくために、マッサージ以外の世の中の流れや人の様子を見ることや自分を省みる時間も必要だと思う。

お客様方が揉まれているこの東京の事情も肌で感じていなければ、寄り添うことは難しい。

 

そしてその対価として真っ当な価格をつける。

 

そして、でも同時に、

自分に問うため、セラピストとしてのあり方を確認するために、

その対価がなくても同じように真心でマッサージをすること。

 

1円もいただかなくても、

今ここにいるという、ご縁へといのちの喜びをちゃんと感じ取り、

触れることができることに、喜びと感謝を感じられるかどうか。

 

自分に問い続けていきたい。

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最後に渡邉さんの本からの1節を、自分の中で反芻したい。

 

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資本主義の矛盾の連鎖を断ち切ること。商品と労働力の交換価値を高く保つこと。

職人が技術と感性を磨き、職人が作った交換価値の高い原料を使う。

一つ一つの商品を丁寧に作り、商品の交換価値を高く保つことが小商いとしてあり続けるために必要なことなのだ。

「利潤を生まない」ということは、誰からも搾取をしない、誰も傷つけないということ。

生産者からも、自然からも書いてからも搾取をしない。

そのために必要なお金を必要なところに必要なだけ正しく使う。

そして「商品」を高く売る。

この搾取なき経営のかたちこそが、おカネが増殖しない「腐る経済」を作っていくのだ。

(『田舎のパン屋が見つけた腐る経済』渡邉格)

 


 

真心で、あたたかな手で、

良いマッサージができるように

これからもしっかり働き、しっかり休みながら「循環」させていきたい。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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以上の理由で、

お代のやりとりのストレスをなくしトリートメントに集中するため、

ご予約はトリートメント代金のお振込をもって完了とさせていただきます。

 

お手数をおかけいたしますがどうぞ宜しくお願い致します。

Mertasari 小原恵美

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