今日は5月11日、立夏から一週間ほどが過ぎました。
暦のうえでは、もう夏。
でも体は、まだ春のなごりを引きずっています。
日中の陽ざしに、じわっとした熱がまじり始めた、そんな時期です。
自然界がゆっくりと熱を帯びていくように、私たちの体もまた、
少しずつ「夏の体」に変わろうとしています。
この時期の養生でいちばん大切にしたいこと、それは
「体を少しずつ、開いていく」こと。

Therapist Emi
私も、陽の気が高まっているのか、ついつい深夜まで事務仕事をしてしまいます。
睡眠不足が続くと、顕著に感じるのは、肌がくすむこと。そして心のプラスアルファ、というか——
人に対しての余裕、やさしさがクッションのように弾力があったところから、スカスカに減っていくような感覚。
忙しさのせいじゃなくて、寝ていないせいだ、と気づくだけで、視野が広がります。
中医学では、春は「肝」の季節。
冬に蓄えたエネルギーを動かし、疏泄(そせつ)──気をめぐらせる働き──が活発になる時期です。
そして立夏を境に、主役が「心(しん)」へと移ります。
心は血液をめぐらせるだけでなく、精神・意識・睡眠とも深く関わっています。
「動き出す」春から「燃える」夏へ。
肝が引っ張ってきたバトンを、今、心が受け取ろうとしているタイミングです。
アーユルヴェーダでは、季節の変わり目を「ドーシャ(体質・エネルギー)の移行期」として捉えます。
春から初夏にかけては、ヴァータ(風・空のエネルギー)が増えやすい時期。
風は「動き・変化・乾燥」を性質として持っており、この時期に乱れると、
体と心にさまざまなサインとして現れてきます。
こんな感覚、ありませんか?
🌬 なんとなく疲れが抜けない、重だるい
🌬 やる気が出ない、気力がわかない
🌬 理由もなくイライラしやすい
🌬 眠りが浅い、頭がぼんやりする
🌬 皮膚や口が乾燥しやすい
これらはヴァータが乱れているときの典型的なサイン。
「季節の変わり目だから仕方ない」で済ませず、
体が「整えて」と伝えているメッセージとして受け取ってみてください。
アーユルヴェーダ的なヴァータの養生は、シンプルです。
温める・潤す・落ち着かせる。
規則正しい食事と睡眠、温かい食べもの、オイルでの自己マッサージ(アビヤンガ)、
そして余白のある時間──これがそのまま立夏の養生と重なります。
中医学では、汗は「心の液」と表現されます。
心と汗は、深いところでつながっています。
冬のあいだ、私たちの体は汗腺を閉じ、エネルギーを内に保ってきました。
春を経て、夏に向かうこの時期に少しずつ汗腺を開き、
「汗をかける体」に整えていくことが、暑さに負けない夏の土台になります。
ただし、かきすぎには注意。
汗とともに、気(エネルギー)も出ていきます。
「じんわり、うっすら」が立夏の汗の目安。
特別なことじゃなくていいんです。
体が「開く」のを感じる小さな習慣を、意識的に。
🌿
ぬるめのお風呂に、少し長めに
38〜40℃で10〜15分。じんわり汗ばむ程度でOK。上がったあとは水分補給を忘れずに。
☀️
朝の陽ざしを、少しだけ浴びる
10〜15分、外を歩くか窓辺に立つだけで。体が「夏モード」に切り替わるシグナルになります。
💧
冷たい飲みものを、少し控える
体を開こうとしているのに、内側から冷やすのはもったいない。常温か温かい水分を基本に。
🌙
23時前に眠れると、心に優しい
夏は陽気が長く、活動量も増えます。だからこそ、夜の回復時間を大切に。心は睡眠で整います。
この時期のセッションでよく感じるのは、肋骨や胸郭がまだ「閉じたまま」の方が多いということ。
呼吸が浅い、肩が上がりやすい、背中の上部が緊張している──
そういった状態は、心(しん)のエネルギーが体に届きにくいサインのひとつです。
深い呼吸、胸椎の柔らかさ、肩甲骨の動きやすさ。
そういった「開く」土台を整えることが、夏を気持ちよく過ごすための準備になります。
✦ 季節の変わり目に、体のメンテナンスを。
個人セッションでは、今の季節とあなたの体の状態に合わせた施術をしています。
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次の節気「小満(しょうまん)」は5月21日。
万物が満ちていく時期。少しずつ、湿気と熱が交わり始めます。
今はまだ、ゆっくりと。
体に「夏がくるよ」と、やさしく伝えながら過ごしてみてください。🌿
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季節に寄り添いながら体を整えること——
でも、「自分の体が今どんな状態なのか」が分からないと、何をしても手応えが感じにくいですよね。
脳神経科学と機能解剖学の視点から、なぜ疲れるのか・なぜ頑張りすぎてしまうのか・なぜ変わりたいのに動けないのか——体の反応の仕組みを、毎日5分のメールでやさしく紐解いていきます。短い音声ガイド付き。
「もっと鍛えなきゃ」の前に、まず今の体をちゃんと知ることから。
Mertasari Bodyworks 小原恵美